ポイント②
西田先生曰く、
人間の幸せには地位や名誉やお金の獲得といった、競争原理に基づいて勝ち取る「社会的成功」と、愛情や人間性、心の成長など、親愛という原則に基づいて得られる「人間的成功」がある。
何度も繰り返すようだが、NO1の社会的成功が今ありありと脳にイメージできている方は、間違いなくいつかは「大きく稼ぐ」成功レベルに到達できる。「自分はNO1になる」と信じて疑わない人はその達成イメージをそのとおりに実現することになるからだ。
しかし社会的成功の裏側では、見かけ上の成功とは違う側面をみせることもある。
それは、人間が生まれながらに内包している「心の弱点」でもある、大きく成功すればするほどに発生する、自己否定の感情である。これが、大成功の前に待ち受ける、心理用語の「分離不安」である。この不安は自分が安心だと思える環境から引き離される時に感じる不安である。
この不安は自分を喜ばせる幸せ、すなわち競争原理に基づく社会的成功のためだけにする努力が、一方で「人とのつながり」を見失うこともあるからである。
このことからもわかるように、人間にとって本来の幸せとは「人とのつながりの中で、安らぎを感じることができ、必要以上のストレスがない」状態であるから、ある意味で社会的成功だけを目指してのし上がる人間の心身は、幸せとは正反対の状態に置かれることになるのである。
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