成功者の資質とは②

1.究極の成功とは

トヨタグループの開祖、豊田佐吉

慶応3年(1867年)貧しい大工の長男として生まれた佐吉は、18歳で「最新の機械の輸出産業を育成し、祖国を富強にしたい」という使命感を持ち、その後の生涯をかけて、外国製の模倣ではなく自らの技術で、世界一の動力織り機を開発した天才発明王である。

1867年といえば江戸幕府が大政奉還をして明治政府が発足する、日本では歴史の大転換期である。
このような激動の時代に生まれ育ったにもかかわらず、一個人がすでに世界を視野に入れた願望を持っていたとは驚くべきことですね。やはり凡人ではありません。

もちろん結果だけをみれば大成功だといえますが、当然ながら紆余曲折、山あり、谷ありだったわけです。しかし、大成功者は恵まれない境遇に置かれれば置かれるほど、それを克服しようとするパワーが湧いてくる。
目標を設定したら、何が何でも実現しようとする凄まじいまでのモチベーション、それが天才のエネルギーなのである。

感情のエネルギー

「負けたくない」という意地、「あきらめるものか」という悔しさ、「見返してやるぞ」という傷ついたプライド、それらが支配欲や征服欲、権力欲、あるいは「認められたい」という自我欲求と結びつくと、それはそれはもの凄い闘争的なエネルギーとなるのである。

人間社会で生きる私たちは皆、支配欲や征服欲を秘めているのだ。ただその人間生来の欲をモチベーションとして、「成功のエネルギー」に上手に変えられる人と、できない人がいるだけである。

トヨタの礎を築いた、この前人未到の大成功を成し遂げた原動力こそが、この「くやしさ」の感情エネルギーなのである。

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